Scaniverse でサバニを3Dスキャン(Sabaniverse)してみた

昨年うちにやってきたサバニ(沖縄の伝統的な木造船)、オフシーズンな冬の間に仲間と一緒にメンテナンスをしました。

ざっと作業内容をあげてみると、

  • 高圧洗浄機で汚れを落とし
  • 劣化した表面をサンダーで剥がし
  • 空いた隙間に挟まったゴミや砂を針やエアで取り除いて
  • 空いた隙間を杉の木を削った粉を混ぜたエポキシで埋め
  • 欠損の大きい部分は、杉の木片や割り箸、竹の割り箸などを整形加工して修復
  • 120、240番のペーパーで表面を磨いて
  • ワトコティンバーガードを内外各5回塗り(4回目からは600番のペーパーをかけて)

という感じで、週1〜2日のペースで約2ヶ月かけてじっくりメンテをしました。

これだけじっくりサバニを触っていると、以前に比べてサバニの形状や細かい作りにも目が届くようになってきます。そして、そんなサバニの形状を(写真だけでなく)データでも保存してみたい!という気持ちもふつふつと湧いてきました。

そこで、ふと頭に浮かんだのがiPhoneのLiDAR機能です。LiDAR(Light Detection and Ranging)はレーザー光を使った測距の仕組みで、車の自動運転などでも活用されています。iPhoneにLiDARが搭載されたのは2〜3年前です。そのLiDARの機能を使った3Dスキャンアプリを使えば、サバニの立体データも取れるんじゃ?というわけで、早速長年愛用したiPhone 11からiPhone 12 proへ久々に機種変更をしてみました。iPhone 12 proにしたのは、LiDAR搭載機種でかつお手頃価格だからです。

ちなみに、iPhone 12 proはUQモバイルのau Certified(認定中古品)です。256GBモデルで57,920円(一括)で購入しました。

で、届いたiPhone 12 pro に 3Dモデリングアプリ「Scaniverse」をインストールし、早速スキャンを試してみます。Scaniverseは、かの「Ingress」や「Pokémon GO(ポケモンGO)」を手掛けたNianticが2021年に買収したサービスだそうです。

Scaniverseを使ったスキャンの詳細はすでに色々なサイトで紹介されているので割愛し、実際にスキャンした画像がこちらです。

マウスを使ってグリグリ動かすと、あらゆる角度からサバニを眺めることができます。木目やフンルーもしっかり確認できるし、ズームするとサバニに乗った位置からの様子も見ることができちゃいます。これは楽しすぎるー!!

フー柱(帆柱)に登って見下ろすと、サバニはこんな↓感じに見えるんでしょうね。

ちなみにこのスキャン画像、実はかなりうまくスキャンできた方で、実際は船体に穴が空いてしまったり、途中で画像がずれてしまったりして何度もスキャンをし直しました。あまり直射日光の強い条件ではうまくスキャンできないような印象でした(夕方や曇天、室内がスキャンしやすかった)。

Scaniverseで取得したデータはWEBで閲覧するだけでなく、まるで博物館展示のような動画として保存できたり、

Fusion360で読み込んでいい具合に加工すれば3Dプリンターで出力することもできるようです。

もともと位置情報含め「データ」は大好物なんですが、身近なモノから3Dデータをかんたんに起こしていろんな形で活用できるのはまたすごく面白いですね。ワクワクしすぎるので、これから色々とスキャンしまくってみようと思います。絶賛運営中の案内板共有サービス「Monumento」でも使いたい。

ちなみに、ScaniverseはLiDAR非搭載のiPhoneでも使えるようになってるということです。2Dの画像から3Dの奥行きを推測するとか、センサーいらずなAIスゴい。

3Dスキャンアプリ「Scaniverse」がiPhone XS以降で利用可能に、LiDAR非搭載でもOK – ケータイ Watch

それと、昨今は物価上昇の大波が押し寄せていますが、今回サバニのメンテに使ったようなボンドやオイル、他に塗料系も去年に比べてかなり値上がりしているようです。継続的に使うものは早めに在庫しておいたほうが良さそうだなーと感じました。
↓は今回使ったコニシ ボンド EセットM 2kgセットの直近半年ほどの価格遷移。

というわけで、今どきならChatGPTでこんなの作ってみた!的なネタで書くべきなんでしょうが、自分はまだいまいち波に乗り切れていないので、Sabaniverseなエントリーを書いてみました。


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