Gmailで独自ドメインのメールを無料で運用する方法

Amazon EC2やさくらのVPS、Slicehostなどでサーバ運用がお手軽になって、気軽にポコポコサーバを増やしたり減らしたりできるようになりました。

自分がメインで使っているAmazon EC2も、トラブルは少なく、バックアップもsnapshot1発でカンタンなので、便利に利用してます。

でも、メールだけは、面倒な設定、運用の手間、トラブルによるデータ消失の可能性をできるだけ減らして、かつ、低コストに運営したいということで、最近はもっぱらGmailを利用してます。

というわけで、独自ドメインを取得して、自前でメールサーバを持たずにGmailで運用する方法をまとめてみました。

まず、独自ドメインをGmailで運用するメリットといえばこの辺りでしょうか。

  • メールサーバを自前で運用する必要がない
  • ブラウザでメールチェックできる他、POPやIMAPでも利用出来る
  • 転送、フィルタ、不在通知などもアカウントごとに自由に設定できる
  • WEBサーバにトラブルがあっても切り離して運用できる
  • 無料から利用出来る

Gmailで運用しても障害の可能性は0ではありませんが、いつ起こるかわからないサーバトラブル時の体制を自前で用意することを考えれば、Googleに頼ったほうが楽チンかなと。

で、以下設定方法。

(1)独自ドメインを取得

VALUE-DOMAIN.COM(バリュードメイン)などで、ドメインを取得します。

ちなみに、Google Appsでも「com」「net」「org」「info」「biz」などのドメインが$10/yearで購入できるようです。

(2)Google Appsを申込む

Google Appsにアカウントを作成します。2011年1月19日現在、以下の2種類が選べます。

  • Google Apps
  • Google Apps for Business

ざっくり言うと、Google Appsは無料の機能制限版で、Google Apps for Businessは有償の高機能サービスです。

Google Apps for Businessは、

  • 年中無休 24 時間体制の電話サポートと 99.9 % の稼働率の SLA(サービス レベル保証)
  • ユーザーあたり 25 GB の保存容量、広告なし

などがユーザあたり年間6,000円で提供されます。
無料版のGoogle Appsでも、SSLや約7.5Gの容量が提供されています。(2011年1月19日現在)

(3)DNSの設定

Gmailの設定画面で「メールを有効にする」をクリックしてメール機能を有効化します。
それから、GmailをGoogle Appsで運用するために、ドメインのDNSに以下のレコードを設定します。


mx ASPMX.L.GOOGLE.COM. 10
mx ALT1.ASPMX.L.GOOGLE.COM. 20
mx ALT2.ASPMX.L.GOOGLE.COM. 20
mx ASPMX2.GOOGLEMAIL.COM. 30
mx ASPMX3.GOOGLEMAIL.COM. 30
mx ASPMX4.GOOGLEMAIL.COM. 30
mx ASPMX5.GOOGLEMAIL.COM. 30
txt @ v=spf1 include:aspmx.googlemail.com ~all

VALUE-DOMAINのDNS設定画面がテキストエリアでベタッとはれる場合はそのままコピペで完了です。
各項目がフォームで細かく分かれている場合、mxレコードのホスト名には「@」を設定します。

これが浸透すれば、Gmail側でメール機能が使えるようになります。

(4)Gmailの設定

メールを利用するにあたってとりあえず基本的な設定を確認します。
・POPでも受信したい
・IMAPで使いたい
・SSLをデフォルトにしたい
・署名
・不在通知
・送信取り消し機能
・フィルタ

キャッチオールもGoogle Apps内の「メール設定」で設定することができます。

(5)複数端末からPOPでGmailを受信する場合の設定

Gmailで運用する独自ドメインメールはブラウザ画面からメール送受信をする以外にも、iPhoneやPCメーラーでメールの送受信ができます。
但し、以下の設定が必須です。

通常は
userid@mydomain.com
と設定するユーザIDに、
recent:userid@mydomain.com
と設定します。
これは「最新モード」という設定で、これを設定することで、どの端末からも最新のメールが受信可能になります。
逆に、これを設定しないと「最初にそのメールを受信した端末以外ではメールが受信できない」状態になります。


メールサーバの状態を気にする必要も減り、スパムフィルタもガンガン働いてくれるGmailはサイト管理者にとってもユーザにとっても強い味方ですよ。


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